C.Wニコルさんが作り続けた森や、
養老孟司さんの研究室で繰り広げられた
対談をもとに作られた本書。
「私は、50年前の日本を見て、素晴らしいと思ったから日本に住み着いた。もし、今日本に来たら、日本人にはならなかったでしょう。
日本はずいぶん変わってしまった。」C.Wニコル
〜第七章「これからの日本のこと」より
とても印象的だったニコルさんのこの言葉。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜好きな人や親しい知り合いを考えてみると、
世の中から少し外れた人が多い。
世間をべつに否定しているわけではない。
でも世の常識とは少し違う判断をする。
妙高黒姫になんで森をつくらなけりゃならんのか。
普通はそう思うはずだが、
ニコルさんはそれを特に疑いもなく、
でも真剣にやってしまう。
これってすごいと思いませんか。
どうしたらこういう人ができるんだろう。
こういう人が増えたら、
世の中がよくなる。
そんな気がする。
だから私はそこに興味があった。
〜対談を終えて 養老孟司〜より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2020年に永眠されたニコルさん。
彼はどんな世界を見ながら、
森を作り続けたのでしょう。
これからも日本に生きていく自分はどうしていくのか、
ひとりひとりが考えなくてはいけないと
実感させられる、今。
本の至るところにその問いかけが詰まっています。
◯山と溪谷社発行